2.2 ブレース付き構造
図2に矩形ステンレス鋼製配水池の内部補強構造のブレース付き構造を示している。
このブレース付き構造は、図1のラーメン架構の水平剛性や強度を補うために、ブレース
材を入れたものである。同構造は、ブレース材により曲げ系構造から軸力系構造に変わった
ので、各ブレース材に軸力(圧縮力または引張力)しか発生しないのが大きな特徴である。
一般に、構造物では、軸力で外力を負担する場合、部材断面が有効に利用されている。その
ため、ブレース付き構造は、ラーメン構造に比べて極端に小さい部材断面を用いて配水池を
構築することができる。
以上に記述したように、矩形ステンレス鋼製配水池の2種類の内部補強構造は、それぞれ
の長短所がある。建設コストを押えより耐震性に優れた配水池を構築するには、ブレース付
き構造が最も適切だと考えられる。
矩形ステンレス鋼製配水池は、固有周期、負荷特性、変形特性等にはその特殊性があり、
今後の研究者達の研究に委ねなければならない未解明な点も多く存在している。しかし、実
務的にその耐震設計手法については、現段階では日常的に設計・施工がなされているため、
その確立を急がなければならない。
作者らは、長年にわたって理論研究、実験研究、シミュレーション解析等の手段を用い矩
形ステンレス鋼製配水池の耐震設計に携わってきて、ブレース付き構造を有する矩形鋼製配
水池の耐震設計に関する工学的な設計法を作成し設計実務に応用してきた。本文では、その
設計法のコア部分であるブレース材の設計法を紹介する。また、同手法を用いてブレース付
き架構を設計した結果に対して、有限要素法と称する3次元数値シミュレーションを用い照
査して同設計法の妥当性を検証した。
トラック、トレーラー等で搬入可能の場合は、工場組立となりますが車載可能サイズ以上、
若しくは室内等の小さくても搬入が困難な場合は、現場組立も可能です。
当社で取り扱うステンレス材は、多種に渡りますので、最寄営業所へお問い合わせ下さい。
Ex)飲料用のパネルタンクで国土交通省仕様であれば、
SUS329J4L+SUS444という組合せとなります。
FRP等の異なる材料においても、取り換えは可能です。
固定ボルト等の仕様の異なる点は、現地調査をさせて頂き、
既存に合わせた設計をさせて頂きますので心配ありません。