8.おわりに
矩形ステンレス製配水池は鋼製配水池の中でも、数多く採用されようになった今日、構造
設計用のための明確な指針はなく、メーカー各社が独自の構造設計を決め構造計算を行って
おり、完成した配水池は責任施工と称する各社独自の施設になっているのが現状である。
このことは、実は大きな問題であり、耐震性を始めとして、同容量の配水池であってもメ
ーカーごとに使用鋼材・使用部材が大きく異なり、また、施設の容量が比較的小さい場合に
は大きな問題にはなり得ないが、大型施設の場合、本当にメーカーだけの責任として問題が
ないのかという根本的な問題が存在する。結果として公共的な工事の発注システムそのもの
にも隠れた問題を包含することとなる。
このため、1 日も早い標準的な「矩形鋼製形配水池の耐震指針」の策定を望みたい。その場
合、本稿が何かの役に立てば幸いである。
参考文献
1)後藤道雄、河村春彦: 10,00m3 ステンレス角型配水池、第58 回全国水道研究発表会
講演集、pp.23-24、2007 年
2)水道施設耐震工法指針・解説、日本水道協会、pp.103、1997 年
3)FPR 水槽構造設計計算法、強化プラスチック協会、pp.23-25、1996 年
4)上野 嘉久: 実務からみた鉄骨設計、学芸出版社、pp.23-25、2004 年
5)桑村 仁: 鋼構造の性能と設計、共立出版社株式会社、pp.23-25、2002 年
6)五十嵐定義: 鉄骨構造学、朝倉書店、pp.23-25、1998 年
トラック、トレーラー等で搬入可能の場合は、工場組立となりますが車載可能サイズ以上、
若しくは室内等の小さくても搬入が困難な場合は、現場組立も可能です。
当社で取り扱うステンレス材は、多種に渡りますので、最寄営業所へお問い合わせ下さい。
Ex)飲料用のパネルタンクで国土交通省仕様であれば、
SUS329J4L+SUS444という組合せとなります。
FRP等の異なる材料においても、取り換えは可能です。
固定ボルト等の仕様の異なる点は、現地調査をさせて頂き、
既存に合わせた設計をさせて頂きますので心配ありません。