1. はじめに
本報では、工学的な知見から矩形タンクの変形特性に影響を与える主要素を検討した上で、
分布質量の梁振動モデルを構築した。同モデルの妥当性について、
有限要素解析法を用いて確認した。さらに、同モデルにエネルギー法を適用させ、
側壁、内部補強架構、有効貯水重量等の影響度を分析することにより、
矩形タンクの固有周期の存在範囲を明らかにした。これらの結果を踏まえて、
簡潔、且つ安全側の固有周期の算定法を提案した。
2. レイリーの方法
本体の重量を無視すれば、図1に示すように、図1(a)の満水状態の矩形
タンクを図 1(b)等分布質量梁モデルにすることができる。レイリーの方法
は、自由振動梁の最大運動エネルギーと最大曲げエネルギーが等しいとい
う特性を利用して、その固有周期を求めるエネルギー法である。
梁のたわみ曲線を y(X、t)とすれば、
振動理論によって梁の最大運動エネルギーKmax
と最大曲げエネルギーVmaxは、式(1)、式(2)で表すことができる。
したがって、Kmax=Vmaxとおけば、固有周期算定式(3)が得られる。
ここに、nは梁の円振動数、H は梁の高さ、w は梁の単位高さの質量、
M は梁の曲げモーメント、E は梁のヤング係数、
3. 矩形タンクの変形特性
図 2 に示す矩形タンクは、側壁を含むブロック W と、
内部補強架構を含むブロック B から構成される。ブロック W の側壁は、
ブロック B の内部補強架構と比較して面内水平せん断剛性がかなり高い。
また、天井面は、幅が大きく面内曲げ変形を殆ど発生せず、
剛床特性を呈し同一変位と仮定することができる。
したがって、水平負荷を受けた矩形タンクの変位軌跡面は、
天井面より低い水平断面においては、台形を呈するが、
天井板位置の水平断面においては、長方形を呈する。
なお、この変形挙動について、FEM 解析によりほぼ同一の結果を得られた。
トラック、トレーラー等で搬入可能の場合は、工場組立となりますが車載可能サイズ以上、
若しくは室内等の小さくても搬入が困難な場合は、現場組立も可能です。
当社で取り扱うステンレス材は、多種に渡りますので、最寄営業所へお問い合わせ下さい。
Ex)飲料用のパネルタンクで国土交通省仕様であれば、
SUS329J4L+SUS444という組合せとなります。
FRP等の異なる材料においても、取り換えは可能です。
固定ボルト等の仕様の異なる点は、現地調査をさせて頂き、
既存に合わせた設計をさせて頂きますので心配ありません。