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  • 2014.06.25第1部 配水池内蔵のフロート式緊急遮断弁について

    1.はじめに

    地震国の日本では、緊急時の水確保に配水池を用いるのが一般的であり、

    さらに老朽化した水道管破損のリスクを考慮し、

    確実な水確保のため管路に緊急遮断弁を設置することが不可欠となっている。

    従来、水道管途中に設置する緊急遮断弁は、配管と同口径のため、

    制御システムが大型で高額である。当社は、制御システムのコンパクト化を図り、

    配水池内蔵のサイフォン式緊急遮断システムを開発し実用化している。

    しかし、同システムは、サイフォン管が長いこと、サイフォン管の水没配置による

    全容量の確保が困難であることが問題であった。

    これらの問題を解決するために、フロート式緊急遮断弁を開発した。

    2.フロート式緊急遮断弁の概要

    図 1 にフロート式緊急遮断弁の構成及びその作動原理を示している。

    同弁は、フロート、制御用三方電動弁、給排気管、給排水管等から構成され、

    その開閉はフロートの比重調節によって行われる。

    常時においては、三方電動弁が開状態でフロートと外部大気とが連通するので、

    フロートは、空状態を保ち流出管の上方に停留する。つまり、

    フロート式緊急遮断弁が開状態にあり、配水池が通常通りの配水を行うこと

    ができる。

    地震等の緊急時においては、制御盤からの指令により

    三方電動弁が閉状態に切り替わりフロートと配水池内部貯水と

    が連通するので、貯水が給排水管を経由しフロートへ流入し

    フロートが重くなり回転し流出管を塞ぐ。

    つまり、フロート式緊急遮断弁が閉状態に切り替わり、

    貯水の流出が遮断され配水池の貯水が確保される。

    フロート式緊急遮断弁の復帰について

    は、三方電動弁を開状態にしてから、仕切弁を

    完全に閉とすれば、フロートが自動的に

    流出管の上方に戻り、復帰が完了する。

    スクリーンショット(2013-11-15 19.14.37)

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